前立腺肥大に関する記事

前立腺肥大

2017年9月6日 2017年09月07日 投稿者: oj-youtu

前立腺肥大とは

前立腺は尿道括約筋(にょうどうかつやくきん)の奥にあり、クルミ大(約15g)の臓器で、男性生殖器官のひとつです。

この前立腺が年齢を増すごとに肥大することで尿道を圧迫する症状が前立腺肥大です。

初期症状として頻尿や排尿障害などの症状が出始め、更に病状が進行すると前立腺がさらに肥大し尿道を圧迫。

排尿しても残尿感が出ることが多く、頻尿も以前に比べて回数が多くなり、さらに進行した結果、自分では排尿処理ができなくなり、尿管に尿がたまることから腎臓への負担が大きくなります。

前立腺肥大の原因

前立腺肥大の原因についてはっきりとしたことはわかっていませんが、男性ホルモンの分泌低下による女性ホルモンとのバランスが崩れたことで前立腺が肥大すると考えられています。

前立腺肥大の治療方法

前立腺肥大と治療としてまず必要なことは、前立腺がんではないことを確認することが重要です。

前立腺がんでないことを確認した後に、症状の具合によって治療方針が変わってきます。

薬物療法は

  • 尿道の圧迫を緩和して、尿を通りやすくする
  • 肥大した前立腺を小さくすることで尿道の物理的な圧迫を解除する

といった目的として、薬物を処方します。

薬物療法に使用する薬の一例

  • α1受容体遮断薬
  • 5α還元酵素阻害薬
  • 抗アンドロゲン薬(抗男性ホルモン剤)
  • PDE5阻害薬
  • 生薬・漢方薬

前立腺肥大の外科手術

前立腺肥大は、以下の場合に手術を行う場合があります。

  • 薬物療法での効果が出なかった場合
  • 血尿や尿閉の症状が出ている場合
  • 結石が膀胱にできた場合
  • 既に腎機能に障害が出ている場合

経尿道的前立腺切除術

尿道から内視鏡を挿入。内視鏡の先端に装着したに電流を流し(電気メスと同じ)、肥大した前立腺を尿道側から切除します。

前立腺切除は少しずつ切除して、肥大した前立腺(内腺)を完全にくり抜くように切除します。

前立腺肥大症に対する最も標準的で、広く行われている方法です。

ホルミウムレーザー前立腺核出術

尿道から内視鏡を挿入し、ホルミウムレーザーで止血しながら肥大した前立腺を取り除く方法です。

経尿道的前立腺切除術に比べて身体への負担が少なく、合併症が少ないことからホルミウムレーザー前立腺核出術を行う施設が多いようです。

光選択的レーザー前立腺蒸散術

上の2つの治療法と同じく尿道から内視鏡を挿入しますが切除はせず、レーザーを照射することで肥大した前立腺を蒸散させます。

他の治療法に比べ入院期間が短く、手術の翌日には退院することが可能です。

尿道ステント

前立腺で圧迫された尿道にステントを挿入し、内視鏡で確認しながら行います。

手術自体は安全に行えますが、合併症になりやすい為、他の手術が難しい場合に行うことが多いです。