腰痛治療に関する記事
市販の腰痛サポートベルトって本当に効くの?|腰痛名医.COM
腰痛ベルトと腰痛
腰には上半身を支えるため常に大きな負担がかかります。そのため、腰痛になることもあります。
腰椎にかかる負担を軽くすることで、腰痛症状の緩和や予防につながると言われています。腰痛サポートベルトを装着するとお腹を圧迫して、腹圧を高めることができ、これで腰椎の負担を軽減できます。
また、腰痛の一つの原因は、腰椎の過剰な反りがあります。腰痛ベルトをつけることで、腰部を固定でき、適度に腰椎が反った姿勢を制御し、腰に無理な負担を軽減できます。
腰痛ベルトの種類
腰痛サポートベルトには様々なタイプがあります。
軟性サポーター
軟性サポーターは動きや体の形に合うような柔らかい素材で作られています。中にはプラスチックやアルミなどのパーツがついており、サポートを強化します。
医療機関で処方されるのはこの軟性サポートベルトです。一般的には骨折などを伴わない腰痛に使用されていますが、金属のパーツ等と合わせて使うことで腰椎分離症などでも使用できます。
硬性サポーター
硬性サポーターは金属フレームなどで作られるため、オーダーメイドのものがほとんどです。腰椎圧迫骨折などに用いられることが多いです。骨折の癒合を促すために、確実に腰の伸展や回旋動作を制動するためにこのタイプのベルトを使用します。
様々な形の腰痛ベルト
形としては、次のようなものがあります。
・腰全体をサポートするタイプ
・骨盤のみをサポートするタイプ
・体幹全体をサポートするタイプ
それぞれのタイプは症状や病態によって選択されます。
腰痛のタイプ別で選ぶ腰痛ベルト
腰痛ベルトは症状に応じて選ぶこともあります。
急性腰痛
少しの動作でも腰に痛みが走るような場合は、固定力の強いベルトを選ぶと良いです。
慢性腰痛
慢性腰痛がある場合は、固定力の強いベルトを着けると、腰周りの筋力低下を招いてしまいますので、比較的固定力の弱い腰痛ベルトを選ぶことがおすすめです。
腰痛ベルトの効果
腰痛ベルトには、
・可動性を制限する効果
・疼痛の緩和効果
・安心感が得られる
という、3つの効果が期待できます。
腰痛ベルトが効く場合と効かない場合
腰痛ベルトで症状が改善する人は筋肉が問題になることが多いです。腰椎や骨盤の周りにある筋肉が機能していない場合、骨盤が不安定な場合は、腰痛ベルトを着用することで、腰部を保護でき、安定性を得られるため症状改善につながります。
常に痛みがある場合、時間帯や動作によっては痛みが治まらない場合は、腰痛ベルトで改善を得られないことがあります。この場合は、骨折なども疑われることもあり、常時痛みがある場合はできるだけ早く医療機関を受診した方が良いです。
腰痛ベルト使用時の注意点
腰痛ベルトの着用で腰痛を緩和できることがありますが、ベルトを使用するにあたり、以下の点に注意が必要です。
腰痛ベルトを付けるのが、痛みが激しい場合、重いものを持ったり中腰になるような作業がある場合にして、常時着用しないことは大切です。長時間ベルトを付けてしまうと、筋力が低下しまい、腰痛が悪化してしまいます。
また、腰痛ベルトをきつく巻きすぎないようにも注意が必要です。ベルトを締め付けすぎると血行不良を起こす恐れがありますので、痛みが増してしまう場合があります。
腰痛ベルトのメリットとデメリット
メリット
- 腰にかかる負担を減らせる
- 安心感がある
デメリット
- 体幹を支える筋力が低下する
- 背骨の柔軟性が低下する
- ベルトを外すのが不安になってしまう