子宮筋腫に関する記事
子宮筋腫
子宮筋腫とは
子宮の筋肉にできる良性の腫瘍が発生します。
腫瘍とは組織、細胞が生体内の制御に反して自律的に過剰に増殖することによってできる組織塊のことであり、
腫瘍ができただけでは、痛みなどの症状は現れません。
ただし、腫瘍が肥大または増殖することで、神経などを圧迫し、月経痛や貧血などの症状が現れます。
子宮筋腫の分類と症状
子宮筋腫は、
- 筋層内筋腫
- 粘膜下筋腫
- 漿膜下筋腫
に分類され、症状や治療法も異なります。
筋層内筋腫
子宮内膜の外側に存在する子宮筋層にできた筋腫で子宮筋腫に最も多いタイプです。
筋腫ができただけでは症状は現れませんが、肥大化することで、子宮内膜が引きのばされる為、月経痛や圧迫による痛みが発生します。
粘膜下筋腫
子宮の内側にできる筋腫であり、月経痛や月経による出血量が多いことから編血などの症状が現れます。
また、痛みが激しく出ている場合は子宮内膜症が合併している場合があり、他に不妊症の原因になることもあります。
漿膜下筋腫
漿膜下筋腫は子宮の外側にでき子宮の外側に肥大する為下腹部を触った時に硬いしこりのようなものが現れます。
筋層内筋腫や粘膜下筋腫とは違い、月経痛の症状が現れることはありません。
膀胱や骨盤内の臓器を圧迫し、頻尿や便秘や坐骨神経痛のような痛みや痺れが現れることもあります。
子宮筋腫の原因は?
子宮筋腫の原因は実はわかっていません。
但し、女性ホルモンである
- エストロゲン
- プロゲステロン
が、子宮筋腫に関係していると言われています。
子宮筋腫の治療
子宮筋腫の原因としてエストロゲンなどの女性ホルモンが関係していることから、薬物療法を行い、情勢ホルモンの分泌を抑えます。
但し、薬物治療だけでは完治はせず、使用をやめてしまうと元の大きさに戻る為、手術を行う前に使用するということが多いようです。
子宮筋腫の外科手術
薬物療法を行っても効果が出ない場合に、手術を行う必要が出てきます。
子宮摘出手術
手術の選択方法として2通りあり、子宮そのものを摘出する場合または、筋腫の部分のみ取り除く場合のいずれかを選択していただきます。
子宮動脈塞栓術
子宮筋腫があり、症状として月経過多や貧血などの症状がある方に適応される治療法です。
カテーテルを大腿動脈から挿入し、造影剤を使用しながら慎重に確認して子宮動脈まで移動させます。
その後、子宮筋腫の栄養源となる動脈に対して塞栓物質と呼ばれる粒子で塞ぎます。
集束超音波治療(HIFU)
体にメスを入れることなく、超音波を照射することで病巣を壊死させます。
超音波による治療の為、麻酔をする必要はありません。
超音波を照射することで熱的作用とキャビテーションの作用があります。
熱的作用
腫瘍部分に焦点温度60℃以上の超音波を照射することで腫瘍部分が凝固または壊死します。
キャビテーション作用
超音波を液体にあたることで気泡が発生し、はじけることで起きる衝撃波で病巣を破壊します。