腰痛治療に関する記事

PODD法(経皮的オゾン椎間板減圧術)

2017年9月6日 2017年09月06日 投稿者: oj-youtu

 

PODD法とは

保存治療では効果がなく、外科手術までを必要としない軽度のヘルニアに適応しています。

局所麻酔での施術です。専用のレントゲン検査機器にてヘルニアの位置を正確に把握してから針を刺し、刺した針の経路にオゾンと酸素の混合ガスを注入することで椎間板内の炎症を抑え、椎間板の機能を温存するための行う治療方法です。

PODD(経皮的オゾン椎間板減圧術)

針を刺した後は、専用機器のX線透視にて、針の位置を確認しながら治療を行います。医師が説明しながら、患者様からもモニターにて確認することができますので、安心して治療を受けることができます。

※混合ガスを射出する容量に関しては、ヘルニアの場所や大きさなどによって異なります。

術後は30分~1時間安静にしていただき、その間は感染症を起こさないように点滴を行います。

術後の痛みはほぼありません。

オゾン治療について

オゾン療法はフランスの内科医が直腸炎の治療に行ったことがはじめと言われており、腰痛に関しては1995年に椎間板にオゾンを注入した結果、椎間板の減圧術としてヨーロッパに広がりました。
過去には、誤った使用方法での医療事故又はオゾンを使用することでの大気汚染といった誤認識からアメリカや日本では行うことが少ない治療方法ですが、ヨーロッパでは広く認知されており、実際に血液循環の改善,免疫機能の活性化,神経障害の改善,インフルエンザウィルスの除去,花粉症の改善といった治療に効果が期待できるとされているスタンダードな治療方法なのです。

PODDの入院期間

手術の時間は約30分程度であり、手術語は感染症対策の為点滴を行います。その後は医師の診断があり、問題がなければ治療当日に退院が可能です。

PODD法の治療効果と術後の生活について

髄核に注入されたオゾンは椎間板ヘルニアを収縮させることで神経の圧迫を軽減し、痛みや痺れが改善されますまたはその周辺組織の炎症を改善する効果があります

腰椎間板ヘルニアだけでなく、非特定的腰痛に対しても効果があります。

患部の消炎効果がある為、レーザー治療(PLDD)が適応されない患者様でも治療を受けることが可能です。

オゾンと酸素の混合ガスを注入して椎間板の機能が安定させることで神経の圧迫が緩和され疼痛が和らぎます。

またはオゾンの酸化による椎間板の容量が減ることで、神経への圧迫が減少することが学会で発表されています。

但し、PODD法を行うことで即日効果が出るかと言えば、効果が出るまでに数か月期間を要する場合があります。

PODD法のメリット・デメリット

メリット

  • 手術時間が短く(約15分)手術の痕も小さい。
  • 術後3時間程度で退院が可能。
  • 副作用や合併症のリスクが少ない。
  • PLDD法(レーザー治療)よりも低侵襲。
  • レーザーの熱でおこる椎間板炎のリスクもない。

デメリット

  • すべての症例の椎間板ヘルニアに適応ではないこと。
    (手術前の診断結果によっては、手術が受けられない場合があります。)
  • PLDD法に比べて疼痛の緩和が弱い。(複数回治療が必要な場合がある。)
  • 手術の費用が健康保険適応外。(自費診療)
  • X線を使用する為、妊婦の方は受けられない。

腰痛疾患別治療適応表

この治療法が有効な疾患